カップの妖精？ゴルフ用語「リップアウト」を解説

カップの妖精？ゴルフ用語「リップアウト」を解説

「リップアウト」ってどんな状況？

ゴルフ場に行けば、誰もが一度は目にする光景でしょう。そして経験者であれば、誰もが一度は味わったことのある悔しさでしょう。ボールはカップのど真ん中を目指し、狙い通りの完璧なラインを描いて転がっていきます。「入った！」と思わず声が出そうになる瞬間、ボールはカップの淵に到達します。しかし、次の瞬間、信じられない光景が目に飛び込んできます。カップの淵に当たったボールは、まるで生き物のように方向を変え、カップの外へと弾かれてしまうのです。 あとわずか数ミリ、いや数センチのところでカップインを逃してしまう、このなんとも言い難い残念な結果を「リップアウト」と言います。まるで薄い唇でボールを拒絶するかのように見えることから、この名前がついたと言われています。ゴルフの難しさ、そして面白さを象徴するような出来事の一つと言えるでしょう。

なぜ「リップ」？その由来は？

「リップアウト」って聞くと、なんだか口を尖らせた様子を想像して、ちょっと可愛らしい響きですよね。でも、なぜ「リップ」という言葉が使われているのでしょうか？

ゴルフコースにあるカップをよく見てみると、カップの縁の部分がわずかに内側に傾斜していることに気づかれると思います。この形が、ちょうど人間の唇（リップ）に似ていることから、「リップ」と呼ばれるようになったんです。

パッティングの際に、ボールがこの「リップ」の部分に当たってしまい、惜しくもカップインしないことがありますよね。これが、私たち golfer をため息へと誘う「リップアウト」です。

ゴルフ用語の世界は奥深く、今回ご紹介した「リップ」のように、コースの形状や道具の特徴から名付けられたものがたくさんあります。普段何気なく使っている言葉も、その由来を紐解いてみると、ゴルフへの理解がより一層深まること間違いなしです！

「リップアウト」を防ぐには？

ゴルフにおいて、カップの縁でボールが止まってしまう「リップアウト」は、喜ぶべき場面が一瞬で悔しさに変わる、実に悩ましいものです。確かに「リップアウト」は運の要素も大きいと言えます。しかし、運に左右されないための備えをすることで、その回数を減らすことは可能です。
まず、グリーン上では情報収集が重要になります。カップ周辺の傾斜を注意深く読み解き、芝目がボールの転がりにどう影響するかを予測することで、「リップアウト」のリスクを減らすことができます。傾斜に逆らわずに、ボールをスムーズに転がすイメージを持つことが重要です。
加えて、パッティングの精度向上は欠かせません。目標までの距離を正確に把握する距離感、ボールを目標へ導く方向性、そしてボールの転がりをイメージした繊細なタッチ。これらを磨き続けることで、カップインの確率は高まります。「リップアウト」を防ぐには、技術の向上が不可欠と言えるでしょう。
ゴルフの奥深さは、「リップアウト」のような、時に残酷な試練さえも楽しさに変えてしまうところにあります。「リップアウト」の悔しさをバネに、さらなる高みを目指しましょう。