
SLEルール

ドライバーの飛距離を大きく左右する要素の一つに、「トランポリン効果」と呼ばれる現象があります。これは別名「スプリング効果」とも呼ばれ、ゴルフボールがドライバーのフェース面に衝突した際に起こります。
ヘッドのフェース面は、インパクトの瞬間にわずかにたわみます。このたわみは肉眼ではほとんど確認できないほど僅かで、ほんの一瞬の出来事です。しかし、この僅かなたわみが、まるでトランポリンのようにボールを弾き飛ばす力に変換されるのです。
トランポリン効果が大きいドライバーほど、ボール初速が向上し、結果として飛距離が伸びる傾向にあります。近年では、この効果を最大限に引き出すために、フェース面の素材や構造に工夫を凝らしたドライバーが数多く開発されています。
ただし、トランポリン効果はルールで制限されています。これは、行き過ぎた効果によってゴルフの競技性が損なわれることを防ぐためです。
そのため、ドライバー選びの際には、単にトランポリン効果だけを追求するのではなく、自分のスイングスピードや打点の安定性なども考慮することが重要です。
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飛距離規制:ゴルフ界の新たな潮流「ロールバック」
「ロールバック」という言葉をご存知でしょうか? 近年、ゴルフ界で頻繁に耳にするようになったこの言葉は、ゴルフクラブやボールの性能を規制することで、飛距離を抑制しようという取り組みのことを指します。
ゴルフクラブやボールの技術革新は近年目覚ましく、それに伴いプロゴルファーだけでなく、アマチュアゴルファーの飛距離も飛躍的に伸びています。ドライバーのヘッドは大型化し、シャフトは軽量化され、ボールは空気抵抗を減らす工夫が凝らされています。 その結果、かつては一部のプロゴルファーだけが到達できたような飛距離が、今ではアマチュアでも容易に出せるようになってきているのです。
しかし、この飛距離の伸びは同時に、ゴルフコース設計の常識を覆し、競技としてのバランスを崩す可能性も孕んでいます。従来のゴルフコースは、ある程度の飛距離を前提に設計されており、戦略性や技術を駆使して攻略していくことを目指していました。しかし、飛距離が伸び続けることで、そうしたコース設計の意図が薄れ、単純に飛ばし屋が有利になってしまう可能性があります。
そこで注目されているのが「ロールバック」です。 これは、ゴルフクラブやボールの規格を規制することで、飛距離そのものを抑制しようという考え方です。 具体的には、ドライバーのヘッド体積やシャフトの長さ、ボールの反発係数などに制限を設けることが検討されています。
「ロールバック」は、ゴルフの伝統的な価値観を守り、競技としてのバランスを維持するために重要な議論を巻き起こしています。今後、ゴルフ界全体で、技術革新と競技の調和をどう図っていくのか、その行方が注目されます。
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ゴルフの飛距離アップの鍵!スプリング効果とは?
- スプリング効果とは
ゴルフクラブの進化には目を見張るものがあり、特にドライバーで打つ飛距離は年々伸びています。この飛距離アップに大きく貢献している要素の一つに「スプリング効果」があります。別名「トランポリン効果」とも呼ばれるこの現象は、ゴルフボールがクラブフェースに衝突した瞬間、まるでトランポリンのようにフェースがたわみ、その反発力によってボールをより遠くへ飛ばす効果のことを指します。
従来のドライバーでは、ボールを強く遠くへ飛ばすために、ヘッドの重さを利用することが一般的でした。しかし、ヘッドが重くなるとスイングスピードが落ちてしまい、飛距離アップには限界がありました。そこで注目されたのが、このスプリング効果です。
スプリング効果を高めるために、近年ではドライバーのフェース部分に、チタンなどの弾性に優れた素材が用いられています。さらに、フェースの厚さを薄くしたり、内部構造を工夫したりすることで、より大きくフェースがたわむように設計されています。
このスプリング効果によって、ヘッドスピードがそれほど速くなくても、効率よくボールにエネルギーを伝えることが可能となり、結果として飛距離アップを実現しています。しかし、スプリング効果にはルール上の制限があり、一定の値を超えることはできません。そのため、各メーカーはルール内で最大限の効果を得られるように、日々研究開発を進めているのです。
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ゴルフクラブの反発係数:CORとは?
- 反発係数(COR)とはゴルフクラブを選ぶ上で、誰もが気になるのが「飛距離」です。この飛距離に大きく影響を与えるのが「反発係数(COR)」と呼ばれる数値です。反発係数とは、クラブフェースとボールが衝突した際に、どれだけのエネルギーをボールに伝えられるかを表す尺度です。0から1までの数値で表され、1に近づくほどエネルギーの損失が少なく、ボールに効率よく力が伝わります。イメージとしては、硬い地面にボールを落とした時と、トランポリンの上でボールを弾ませた時の違いを考えてみてください。硬い地面の場合、ボールはあまり高く跳ね返りません。これは、地面にエネルギーが吸収されてしまうためです。一方、トランポリンはボールのエネルギーを効率よく反発力に変換するため、高く跳ね上がります。ゴルフクラブの場合も同様で、反発係数が高いクラブほど、衝突時のエネルギーを効率よくボールに伝えられるため、ボール初速が向上し、飛距離が伸びることにつながります。近年では、この反発係数を高める技術が進化し、従来よりも飛距離性能に優れたクラブが多く開発されています。ただし、ゴルフ規則では、ドライバーの反発係数は0.830以下と定められています。ルールを守りながら、自分に合った反発係数のクラブを選ぶことが、飛距離アップの鍵と言えるでしょう。
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