コンパウンド

ゴルフクラブを握る上で欠かせないグリップ。一見、何気なく握っているだけのようにも思えますが、実は快適なスイングや正確なショットを左右する、重要な役割を担っています。そして、そのグリップの性能を大きく左右するのが、素材として用いられる「コンパウンド」です。 コンパウンドとは、樹脂やゴムといった、弾力性を持つ「エラストマー」と呼ばれる素材をベースに、様々な強化材や添加剤を配合して作られます。この配合や素材の組み合わせによって、グリップの硬さや質感、そして耐久性などが大きく変化します。ゴルファーの好みやプレースタイル、そして天候や気温といった状況に合わせて、最適なグリップを選ぶことが重要になります。 例えば、手に吸い付くような柔らかな感触を求めるゴルファーには、ウレタン系のコンパウンドが人気です。一方、雨の日でも滑りにくいグリップを求めるゴルファーには、ゴム系のコンパウンドに、滑り止め効果のある特殊な加工を施したものが適しています。 このように、ゴルフクラブのグリップは、ただ握るだけの部分ではなく、ゴルファーのパフォーマンスを最大限に引き出すための、緻密な素材の科学が詰まっていると言えるでしょう。