救済

ゴルフ場は一面緑というわけではなく、ところどころに殺風景な場所があります。それがウェストエリアです。一見すると荒れ地のように見えますが、戦略上重要な意味を持つ場所です。よくバンカーと間違えられますが、ウェストエリアは砂ではなく、まばらに芝が生えていたり、砂利や土がむき出しになっていたりします。その姿はさまざまです。コース設計者の意図によって戦略的に配置され、プレイヤーに難しい判断を迫ります。 ウェストエリアは、フェアウェイよりもボールが転がりにくいのが特徴です。芝が短く刈り込まれているフェアウェイと異なり、ウェストエリアの芝は長く伸びていたり、地面が硬くなっていたりするためです。そのため、ウェストエリアにボールが止まってしまうと、次のショットが打ちにくくなってしまいます。深いラフにボールが入ってしまうと、クラブのヘッドが芝に絡まり、ボールを遠くへ飛ばすことが難しくなります。また、地面が硬いと、ボールが思わぬ方向に跳ね返ってしまうこともあります。 ウェストエリアは、プレイヤーに正確なショットを求める場所と言えるでしょう。コースマネジメントにおいて、ウェストエリアを避けるか、それともリスクを承知で攻めるかは、プレイヤーの腕の見せ所となります。ウェストエリアの存在が、ゴルフをより戦略的で奥深いものにすることは間違いありません。